鹿豚雑記

底辺でオタクでメンヘラいキメラがうだり倒すブログ

財前時子様と私 ただの人間が豚になるまで

2014年・冬。

アニメシンデレラガールズの放映直前であるその年、当時縁のあったある知り合いが、Pでもないのに何故か持っていた輿水幸子のCDを私に何故か貸してきたことが、すべてのはじまりだった。

 

彼に薦められるままなんとなくでモバゲーに登録して、フリトレで自称カワイイ輿水幸子を迎え入れ、しばらくしてサプチケ(正式名称は忘れたが、3200円ですきなアイドルが選べるあれである)が売られてるのを見て3200円だけなら……と人生初めての課金を成し遂げ。*1

初課金という個人的に高かったハードルを越えながら、それでも幸子のことを担当と呼べるような感情を彼女には向けられず、まあいちファンとしてゆったり彼女を応援しようか、と思っていた。

あくまでPではなく、ファン。

ともに歩む人間ではなく、成長を見守るファンとして、このゲームを楽しもうと思った。

そんな2015年5月7日。

 

その日のガチャ更新で私は初めて、その数ヶ月後自分の主人となる女性の顔と名前を知ることになる。

f:id:notedeers:20170725164436j:plain

そう、【ベルベットクイーン】財前時子の実装である。

初見の印象は「なんだこのキャラ、やっぱりキャラが3桁いるととんでもないアイドルもいるんだな」だった。

今考えてみると、後々彼女の下僕と化すくせになんて感想だよと思うが、とにかくそう思ったのである。

 しょうがないと思う。

それまで私が知っていたシンデレラのアイドルたちは皆私に友好的で、あまつさえ好意を向けている節がある子も多くいた。

多分、同じシチュエーションで幸子のカードが出たなら、幸子は遅刻したことに怒りつつも「遅刻した分は取り返してもらいますからね!きょう一日はボクのお願いを聞いてもらいます!あ、でもカワイイボクのお願いを聞くんですから、それじゃあ罰にならないかもしれませんね!」みたいな劇甘シチュエーションになる気がする。なってほしい。してくれ。

しかし時子のカードはこの有様だった。こちらを全力で見下すこの目、罰として何をやらせようかと思い描く愉快そうなこの顔。

f:id:notedeers:20170725184450j:plain

挙句の果てに劇場では遅刻したPに対しはっきりと「ムカついた」と言い切っている。

いや、そりゃあそうなんだけども。それにしたってこの表情でPのことをムカついたと言うアイドルは見たことがなかった。

Pに対する好意だって感じられないわけではないけど幸子のものとはまるで違う。とんでもねえ。本当にアイドルなのか、この人。

といいつつ、この時の私はこのベルベットクイーンガチャに全くといいほど手を付けなかった。どうせ出ないと思っていたことや、課金のハードルがまだまだ高かったということもあるが、なにより「まあそれほどでもないか」と思ったからだ。

しかし、時子は自分の事を忘れることを許してはくれなかった。

 

気づけばガチャの開催期間は終わり、私のシンデレラガールズは平穏に戻っていた。

こちらを心の底から見下ろすあのアイドルはトップページから消え、かわりに金髪ショートカットのアイドルがあらわれた。

しかしそれから数日経っても数ヶ月経っても、私の頭の中から彼女が消えることはなかった。

何だったんだ、財前時子というアイドルは。

あの女性もアイドルなのか。どうしてアイドルなんかやってるんだ。何歳なんだ。ステージの上で何を語り何を歌い何を踊るんだ——

 

それで、その疑問を解消するためになんとなく財前時子のNカードを手に入れてみた。

どうやら彼女は自分からアイドルになった訳じゃなく、Pにスカウトされたのを気まぐれに受けただけらしかった。

時子は言った。「アイドルなんて遊びよ。この世の全ては生きてる間の暇つぶしよ」、と。

いや遊びでできることじゃないだろ。というかこの世のすべては暇つぶしって21歳の割に達観してるなあ。どうしてこんな価値観を持つに至ったんだ。

 

謎は深まるばかりだった。

彼女は女王キャラをさせられているのではなく、ただ最初から女王だったのだ。

どうしてそんなに自信があるんだ。どうして女王なんだ。どうして、時子”様”なんだ。

シンデレラガールズを開いていない時も彼女を思い出すようになり、気がつくと私の手元には時子のRカードが増えていた。

【レディタイラント】。彼女が料理上手であることを知った。趣味の豚料理って意味深な方じゃなかったのかよ。

【ロワイヤルスタイルNP】。レッスンしようとしたら逆に躾けられていた。何が起こってやがる。女王すぎる。

そして【スクールガール】。もうここまできたらどれだけ女王っぷりを発揮してても驚かんぞ。さあ来い!

f:id:notedeers:20170725165956j:plain

 

……女王……?

いや何させられてんのこの人……?

いつもの覇気はどこに……?

あっでも仕事はちゃんとやるんだ……偉い……すっげーキレてるけど……

 

そんな感じで、どんどん時子のことを知っていった。

時子の初SRカードである【メディアの女王】と【ベルベットクイーン】を除いてカードをすべて手に入れ、彼女のことはある程度知ったはずだった。

けれども。

けれども、それでも私はもっと彼女を知りたいと思った。

 

アイドルマスターシンデレラガールズの魅力の一つは、いくつもの仕事を経てアイドルが成長していくことが手に取るようにわかる点だと思っている。

彼女もその例に漏れず、アイドルとしての力を伸ばしていた。

たとえば、前にも書いたとおりNカードでは「アイドルなんて遊びよ」と言っていたが、先程の【スクールガール】では「アイドルなんて暇つぶしのつもりだったけど、気が変わったわ。キャリアを積んで、下らない茶番みたいな仕事を潰してやるわ…クックック」と発言している。

女王なんてただでさえトップの生き物なのにまだ成長するのだ。末恐ろしいどころじゃない。

 

だから、私が最後に抱いた疑問は、

『この人はこのあとどんなふうに成長するのか、この人がアイドル自体を心の底から愛し愉しむ日は来るのか』ということだった。

だって21歳の大学生という若さでそんな冷めた目で世界を見ているのは、あまりにも寂しいんじゃないかと思った。

無論時子はそんなことを一言も言っていない。ただ私が勝手に思っただけ。

そんな彼女がもしアイドルという職を通して、人生の楽しさを知ることができたなら、それは彼女の無意識の救いとなるのではないだろうか。

そんなことを思った。

 

そして2015年11月31日

私の彼女に対するそんな思いを明白にしたのは、またしても彼女のSRだった。

f:id:notedeers:20170725183431j:plain

 

【ドミネイトクリスマス】の実装。

まさかの月末での登場。クリスマスで華麗に彩られたニューヨークを走る高級車の中で、またしても私を見下ろす彼女が、そこにいた。

私はこの日、生まれて初めて課金ガチャを回した。

回さなければいけない、回したい、彼女を見たい。「それほどでもない」なんて気持ちは微塵すらも残っていない。

そこでようやく気付いた。

いつからなんてわからないけれど、私はとうの昔に財前時子"様"のPになっていた事、もとい。

私は、『時子様の下僕』になっていた事に。

 

かくして、この世界に1匹の豚が誕生したのが、約2年前。

このまま時子様についいてだらだら書いてたら何の脈絡もない文章が5000兆文字続いてしまいかねないのでこの記事はこれで終わり。 よければ時子様をガチャやイベントでお迎えする機会があったら*2、彼女を育ててみてくれよな。

時子様はただの女王キャラではない。それを知ることができるはずだと思う。

いや、豚になっても保証はできないけど。

 

 

 

 

 

*1:【自称・マーメイド】だった。スク水カワイイ。

*2:いつになるかはわからないが、そのうちデレステのクリスマス限定復刻で彼女の限定SRが来ると思うので、デレステマンは狙ってみたらちょっと楽しいかもしれない。ちなみに当時、わたしは貯金をほぼ吸われた。